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「企業トップは品質管理の基本を確実に」
技術士(経営工学部門) 佐藤 幸雄
最近、優良企業の品質問題がマスコミを賑わせています。それも、無資格者による完成車検査や代印、データの改ざんなど、
品質管理の基本が守られていない問題です。
それらの企業は、品質マネジメントシステムに関する国際規格ISO9001の認証を取り消されたというが、
中小企業にISO9001の活用を指導している筆者の立場からすれば、
優良企業と言われる大企業が、どんな品質管理体制をとっていたのだろうか、
また、審査機関はどんな監査をしていたのだろうかと、あきれてしまいます。
日本ではTQCとして、デミング賞、TPM賞、JIT生産方式などを中心に、
世界のISO9001に先んじて品質管理の普及に取り組み、品質管理体制が世界から評価されてきました。
最近、各種のマネジメントシステムの統合を目指してISO9001が大幅に改訂されました。
しかし、ISO9001は経営の役に立たないとの声が聞かれます。
品質に対してそんな雰囲気を持っている企業では品質よりも利益が優先され、今回のような問題につながるのでなかと懸念されます。
指摘されている品質問題が実害になっていないのは幸いです。技術は時代とともに急速に進歩しています。
技術の進歩に対応できる新しい品質対応が必要です。品質管理はトップの思想が重要です。
各企業のトップが先頭に立ち、時代に即応した品質管理の基本を追及されることを望みます。
「ストレスチェックやってますか!!」
技術士(電気電子・総合技術監理部門) 鈴木 安男
近年、高度情報化、グローバル化に伴う経済競争の変化により、職場活動の質を大きく変化させました。
その結果、ストレスも増え、メンタルヘルス不調者(仕事や生活に支障が出るほど心〔メンタル〕が傷つき弱っている人のこと)が増加傾向にあります。
労働者健康状況全国調査(2012年厚労省)によると、
仕事や職業生活について「強い不安、悩み、ストレス」を自覚している労働者の割合は、60.2%であり、
ここ20年間ほどは、約60%で推移している。2014年には推定患者数が約112万人です。
そもそもメンタルヘルスとは、心の健康のことです。
メンタルヘルス不調の最大要因はストレス(外部からの刺激によって引き起こされた心や体の反応のこと)です。
ストレスに適切に対処しないと、体にでる不調(不眠、食欲不振、頭痛、胃痛、腰痛、便秘など)、
心に出る不調(うつ、意欲低下、イライラ、不安、怒り、無力感、緊張など)、
行動面にでる不調(思考力・意欲低下・判断力などの低下、勤怠の乱れ、作業場での事故、飲酒量・喫煙の増加、異常行動など)の健康障害が生じます。
また、仕事や職業生活に関するストレス要因のトップ5は、①職場の人間関係、②仕事の質、③仕事の量、④会社の将来性、⑤仕事への適正です。
メンタルヘルス不調は、職場の生産性に大きく影響します。
厚労省は、うつなどのメンタルヘルス不調を未然に防ぐための仕組みとして2015年12月から、
毎年1回ストレスチェック制度による検査をすべての労働者に対して実施することを義務付けました(労働者50人以上の事業所)。
これは、自分のストレスがどのような状態にあるかを調べる簡単な検査です。国が推奨する57項目の質問票(4択)です。
記入が終わった質問票は、医師などの実施者がストレスの程度を評価し高ストレスで医師の面接指導が必要なものを選び実施者から直接本人に通知され、
実施者が保存します。
ストレスチェックの実施者は、医師、保健師、看護師・精神保健福祉士などです。
なお、留意事項としては、プライバシーの保護や不利益取扱いの防止(面接指導の結果を理由として、解雇、退職勧奨、職位の変更)などがあります。
メンタルヘルスの症状や問題への対応は、本人の自覚、すなわち気づきから始まり、自覚と気づきが解決の第一歩です。
気づきが不十分な人にはそれを促すような働きかけも必要です。
「3D-CADを“ものづくり”に活かす卓上CNC試作の意義」
技術士(機械部門)伊藤 精二
製品開発には、“ものづくり”ができる設計が不可欠で、設計から試作、量産へと効率よい連鎖の実現が重要になります。
機械系では、設計ツールの3D-CADから加工、製造まで最適な“ものづくり”が実現できる設計が望まれます。
設計から“ものづくり”への展開を担う活用技術である3Dプリンタが、2012年の書籍「MAKERS-
21世紀産業革命が始まる」の出版とオバマ大統領演説での言及で、2014年に一気に市場規模の
ピークを迎えました。
設計ツール、3D造形技術の進化により、ものづくり環境は着実に進化して
います。一方、設計現場においては、3D-CADは操作できるが、設計ができない!加工知識が
“ものづくり”にうまく展開できない!との問題が起きているようです。
3D-CADの問題については、設計者の感性と基礎を養う必要性から、手描き製図のドラフタの
価値が見直され、最近では年間5000台が出荷されています。
この現象は、設計の基礎を養わないと、CAD操作では設計能力は向上しない!と考えられます。加工知識の問題については、専門的な
加工知識が無くても3D-CADデータから簡単に実物のモデルが出力できるという
”3Dプリンタのメリット”が加工知識の習得機会を設計者から奪ってしまっています。
また、高速でも、万能の技術でもないという正しい認識がなされ、2015年以降の国内市場は減少しています。
ここで、着目したいのが、卓上(で切削・試作が可能な)CNC(コンピュータによる数値制御)加工機です。
3Dプリンタと同様、3D-CAD設計データを活用したコンピュータ制御による実物の作成です。
切削工程は設計データに依存しますので、通常の加工と同様、刃物の特性、加工基準、工程が考慮された3D-CAD設計データが要求されます。
加工の段取りから切削まで、ものづくりの基礎検討が必須となりますから、
3D-CADモデリングも必然的に作成工程や履歴も異なってきます。
卓上CNC加工機の出荷台数は、ドラフタと類似して、20年間でコンスタントに年間500台以上が出荷されています。
以上より、3D-CAD設計の問題は、手描き製図での設計の基礎育成が必要であり、加工知識の基礎習得には切削加工試作が有効です。
3D-CAD、3Dプリンタは、設計・加工知識の基礎を備えた
設計者には大変有効ですが、設計者の基礎育成は困難だと思われます。
一方、設計過程での卓上CNCによる試作は、
設計者が上流設計の段階で、ものづくりへの課題検討が要求されるという設計教育上の大きな意義があると言えます。
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