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「企業の強み」
技術士(情報工学部門) 久田見 篤
中小企業の経営者の方にお会いすると、事業にかける想いや今後のビジョンについて熱心に語られて、
厳しい環境変化の中で多くの課題もありますが、それらに対する様々な取り組みについても熱意をもって話されます。
経営者のビジョンや熱意が事業経営にとって何よりの推進力であると感じます。
一方で、自社の製品や技術が他社と比べてどういう強みを持っており、お客様にどう評価されているかについてお伺いすると、
自信を持って回答していただける場合は少ないようです。他では得られない優れた製品やサービスを提供している会社でも、
自分達にとってはあたりまえの事だと捉えており、企業の特別な強みだとは認識していない場合もあるようです。
お客様から見た製品やサービスの良い点と経営者が考える自社の強みとの間にはギャップがあるように感じます。
お客様が製品を選択したり、繰り返し発注する背景には必ず理由があるはずです。
その理由を知ることができれば社内では気づかない企業の強みを再発見できる可能性が有ります。
お客様の本音を引き出すことは簡単ではありませんが、経営者の方がお客様の声にできるだけ多く耳を傾けることは
企業の強みを再確認するために重要であり、今後の事業経営のかじ取りに有益だと思います。
「国内製造業復活へ期待される“3Dプリンタ”」
技術士(機械部門) 白石 秀樹
政府は低迷する国内製造業の復活に向けて、6月の成長戦略に“3Dプリンタ”の分野へ、 2014年度から5年間で100億円程度の資金支援を行う方針を決めました。 3Dプリンタとは金型を用いた樹脂成型や工作機械による切削加工を行わなくても立体物が作れる造形ツールのことです。 次世代の日本の産業基盤となる可能性があります。 実は、日本では20年ほど前から同様な積層手法で紫外線やレーザー光を用いた立体の微細造形(光造形法)の研究が、 名古屋大学や一部のメーカーで行われてきました。 しかし、今注目されている3Dプリンタを用いれば、比較的自由に立体物が造形できます。 今や、欧米を中心に工業部品はもちろん医療分野、デザイン業界、建築業界などで応用が急速に拡大しています。 その拡大の背景には、大きく3つの理由があります。
- 装置の低価格化:ここ10年で10万円~数十万 円程度の比較的購入しやすい3Dプリンタが登場してきた。 代表的メーカとして米国Stratasys社など(国内にもメーカーあり)。
- SNS(ソーシャルネットワークサービス)の活用:商品メーカーのオリジナル3Dフリーソフトの提供や 安価な3次元CADデータのネット販売などのサービスがSNSを活用し展開してきた。
- 造形素材の多様化:3Dプリンタの主流はFDM方式(熱溶解積層法)で、細いABS線材をノズルから溶融状態で 射出しながら積層して立体を造形する。最近は業務用の上位機種ではPC(ポリカーボ)、PPSF(ポリフェニル・サルフォン)など 多様な素材が使用できるようになった。
では、今後の国内製造業の物づくりはどうなるでしょうか? 商品開発面では、光造形法に替えて3Dプリンタを活用すれば、試作品の製作が大幅に短縮化され、 開発期間がより短縮化されます。 さらに画期的なのは、3Dプリンタの性能が飛躍的に向上することにより素材(機能性プラスチック材など)の選択枝が増え、 例えば直接製品を製作できるので在庫が不要になったり、 個性的デザインのオンリーワン商品を簡単に受注・販売できます。 “3Dプリンタ”が製造業で汎用的に使われるようになれば、国内製造業復活は始まったと言えます。 この際中小企業の皆様にはこのイノベーションにぜひ具体的に取り組まれるようお薦め致します。
「低温の利用」
技術士(応用理学部門) 西田 啓一
低温と言えば何を思い浮かべるでしょうか。低温にもさまざまな範囲があります。
【代替フロンなどの利用による範囲】氷や雪の温度はよくご存じの0℃(1気圧)です。
氷を作るには冷凍機が使われますが、これは冷蔵庫などと同じ原理で代替フロンガス
(フロンガスは地球温暖化の原因となるため現在は使用禁止)を圧縮し、
このガスを小さい孔から膨張させると液体(沸点:-41℃)になります。
この液体が気体となるときの蒸発熱を利用して氷を作ったり、冷房をおこないます。
【ドライアイスや液体空気等利用の範囲】更に低い温度を得るにはドライアイスによります。
ドライアイスは炭酸ガスが凝固したもので、昇華(固体が気体になる)温度が-79℃です。
炭酸ガスを圧縮して、発生する熱を除去した後、小さい孔から膨張させると固体のドライアイスが得られます。
更に低い温度というと身近にはないかも知れません。液体メタン(沸点:-162℃)は都市ガス用として
海外から液体の状態で輸入されています。液体メタンが蒸発するときの気化熱で冷却した圧縮空気を
小さい孔から膨張させると液体空気が得られます。
この液体を蒸留装置で分離すると液体酸素(沸点:-183℃)と液体窒素(沸点:-196℃)が得られます。
酸素、窒素は液体の状態で貯蔵、運搬されて、医療用吸入ガスや冷凍食品の製造用としてなど幅広く利用されています。
【液体水素、液体ヘリウム等利用の範囲】液体水素(沸点:-253℃)や液体ヘリウム(沸点:-269℃)は
高圧に圧縮した水素ガスやヘリウムガスを液体窒素で冷却して小さい孔から膨張させると得られます。
液体水素は液体酸素とともにロケット推進剤として使用されます。
また、液体水素は自動車用の燃料電池に利用されようとしています。液体ヘリウムは
MRI(核磁気共鳴画像装置)の超電導用磁石を冷却するために利用されていますし、
磁気浮上列車用超電導磁石の冷却にも利用されようとしています。
【絶対零度に近い範囲】-273.15℃(絶対温度:0K[ケルビン])近辺でも応用が拡がっています。
このような極低温を利用する技術の分野は低温工学(Cryogenics)として注目されています。
低温工学を展開するために電気エネルギー→機械エネルギー→熱エネルギーの変換が利用されており、
その変換効率は重要なファクターですし、低温度の維持も重要な技術ポイントです。
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