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「見る目を変えること」のすすめ
技術士(経営工学部門) 服部 昌幸
ベトナムの短期大学を支援する機会を得て、数年にわたる関係者との交流から日本の強みをあらためて感じる経験をしました。
ベトナムの主婦の教員が日本に来て一番羨むのは「子どもの学校への送り迎えがいらない」ことでした。
また、ベトナム学生からみた日本人の不思議は、「みんな信号を守る」、「駅では整列して順番を待つ」ことです。
5年前にスイス観光をしたときに、整然と咲並ぶベランダの花や、
洗濯物はボイラーを焚いて室内で乾かし外には干させない厳しいルールを聞いて、
観光事業はこうした努力によってつくられており、「日本ではまねが出来ないな」と思いました。
今、日本の観光は、安全であることや日本的文化に支えられて盛んです。
整然と列をつくる日本人を見て「我々にはまねが出来ない」という外国人は多くいます。
日本的なサービスや規範意識の高さは自国の強みだったんだ、という発見とその価値の変化を気づきました。
3年間のベトナム定期訪問は、慣れた環境では見過ごしてしまう中でも見る目を変えて変化の気づきを得ることを学びました。
環境の変化で製品やサービスの価値が大きく変化をする時代です。
他社にない優れた製品やサービスをお持ちの会社がそれを当たり前だと見過ごしている可能性もあります。
事業経営者は、見る目を変えて社会の変化や自社の強みを発見する機会をつくることをおすすめします。
「エネルギーハーベスティング技術」
技術士(化学部門) 渡辺 春夫
「エネルギーハーベスティング技術」の言葉を、最近よく見かけるようになりました。
環境に存在する様々なエネルギー(熱エネルギー、力学エネルギー、光エネルギーなど)を「収穫」(ハーベスト)して、
電力に変換する技術で、「環境発電技術」とも呼ばれています。
「環境発電技術」の意味合いから、自然エネルギーを活用した太陽光発電、風力発電、地熱発電などの、
いわゆる再生可能エネルギーも含まれますが、今話題の「エネルギーハーベスティング技術」とは、
小型機器向けの「自立型電源」となりうる小出力のエネルギー変換技術です。
ただし、エネルギーペイバックタイム(この電源の製造から廃棄までに要する総エネルギーの発電回収年数)
は極めて長いため地球温暖化など環境への貢献度は少なく、単に、機器機能のメンテナンスフリー化のみを目指した「自立型電源」です。
このような「自立型電源」として、昔からある代表的なものが、自転車のランプ用発電器ではないかと思います。
作動時は数ワットの電力が得られます。
さらに、微弱な光エネルギーをうまく使った、太陽電池式の電卓や腕時計等は、よく知られています。
ここでの消費電力は、マイクロワットレベルといわれています。
腕時計分野では、優れた研究開発がなされており、腕の動きを回転運動に換え発電する腕時計、
さらに、体温と外部との温度差で熱電発電する腕時計などが世の中にあります。
最近、スイッチボタンを押し込むエネルギーで発電して通信するリモコンスイッチが数多く提案されています。
手を近づけると水の出る赤外線センサーの付いた水道の蛇口で、
作動電力を水流中の水車の回転エネルギーで発電して賄う方式が普及しています。
さらに、発電器を装着して、回転エネルギーで発電して、タイヤのセンサー情報を無線発信する自動車タイヤが発表されています。
次々と新しい応用が出てきていますが、これらを可能にしたのが、発電素子素材の進化、効率のよい電源回路素子、
充電素子素材の進化、能動素子の省電力化など、様々な材料科学技術、精密機械技術、電気電子技術の進歩にあります。
これらにより、今までは有効活用できなかった小さなエネルギーの活用が可能になり、
今後応用がさらに一層広がっていくものと期待されます。
「水素エネルギーについて考える」
技術士(応用理学部門) 西田 啓一
昨年は「水素エネルギー元年」と言われました。今年は2年目になりますがどのように展開していくでしょうか。
一般新聞紙上でも紹介が多くなり、テレビコマーシャルも始まっていますので、皆様の興味も高まっているようです。
ウエブサイトで「水素ステーション」や「スマートシティ」などを検索すると何万という情報を見ることができます。
また「水素」を検索すると多数の情報が得られ、どれを見れば水素エネルギーを理解できるのか分からないほどの情報で溢れています。
講演会や講習会も花盛りで、参加された方も多いと思います。
入門書としてはNEDO編の「水素エネルギー白書」(日刊工業新聞社刊)
をご覧になると水素エネルギーに関する大方の知識が得られるでしょう。
天然には存在しない水素をどのように利用していくかということは図に示すように、水素エネルギーを広く俯瞰的に考えることが望まれます。
まず初めに、水素の特性(性質、物性)の理解が大事ですが、案外と知らないことが多くあるのではないでしょうか。
水素は通常ガス状態で存在しています。酸素と反応すると発熱燃焼し、
水素燃焼タービンに利用して環境に対して極めてクリーンに発電する技術が開発途上にあります。
また、酸素と反応し発電して水になります。直接発電に利用するのが燃料電池で、
電気で走る燃料電池自動車(FCV)や家庭用エネファームなど実用化されています。
また、水素を製造し、貯蔵・運搬や利用法、安心・安全を担保する保安技術の理解が求められます。
さらに、ロードマップとしてのエネルギー政策がどのようなものか、
経済的で安価なエネルギーとして利用できるのかなどの課題もあります。
技術面と政策面の課題を補完し克服していけば、水素エネルギー社会の実現も夢ではないですが、まだ相当な年数がかかりそうです。
現状の進展状況などは経済産業省、NEDO、諸研究機関、メーカーのホームページに詳しく紹介されています。
来たるべき水素エネルギー社会への知識や理解を深めることが、ビジネスチャンスにつながると思います。
お役立ち最新情報
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日時・場所 | 内 容 | |
平成27年度
技術セミナー 川崎市産業振興会館 9階 |
2月24日 (水) |
「事業運営における「自力」の育成と「他力」の活用方法」 技術士 佐藤幸雄 「安全管理の継承・継続における人材育成」 技術士 鈴木安男 |
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