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NPO法人かわさき技術士センター

技術支援ニュース

No. 8


2007年11月号


発行責任 かわさき技術士クラブ

コラム「エコアクション21の現状」  技術士(上下水道・総合技術監理部門) 松島 正

 筆者は 3 年前に「川崎市中小企業サポートセンター」主催のセミナーで、 『中小企業の環境経営-そのツールとしてのエコアクション21(EA21) 』を講演しました。
 EA21 は環境省が策定した環境マネジメントシステムですが、講演時は制度が届出登録から認証登録に切り替わった時期であり、 その後整備が進んで来ています。 9月末現在で認証登録事業者数は 1,807 に、審査人は 676 名に、中央事務局の下に地域事務局が 31 都道府県で 42 になりました。 因みに川崎市内では 17 社が認証取得しています。 認証取得事業者が増えたことから、EA21 の評価も高まって来ています。金融機関によっては低利融資制度があり、 産業廃棄物処理業の優良事業者評価制度では EA21 認証取得が評価基準の一項目になっています。 また大企業のグリーン調達として取引先の選定条件に、ISO14001 の他に EA21 が認められるケースも増えて来ています。
 普及促進を図るために (1)自治体イニシャティブ・プログラムを平成 17 年度から、 (2)関係企業グリーン化プログラムを平成 18 年度から開始しました。 (1)は参加自治体(市区町村)の下で、域内の事業者が一斉に EA21 に取り組むことで、専門家のアドバイスを無償で受けることができます。 (2) は大企業が取引先企業を、事業組合が会員企業をまとめて EA21 に取り組むことを支援する制度です。 中小企業にとっては、EA21 に取り組む選択肢が増えてきました。

気になる用語 「PLМ」  技術士(経営工学部門) 前田 知久

 PLM(ピーエルエム)とは製品(Product)のライフサイクルを通したマネジメントを考える最近話題になることの多い経営用語です。 最近は商品寿命が年々短くなる傾向があります。 デジカメ、携帯電話などエレクトロニクス関係の商品は特にその傾向が顕著です。 メーカーは商品企画・設計・生産・販売・アフターサービスなど一連のプロセスの一貫したマネジメントで 競争の激しい市場で収益を上げ、生き残る戦略を推進しています。 技術の進歩、市場の変化の激しい商品ですから情報技術(IT)の活用が欠かせません。 コンピュータによる3次元 CAD を用いたデジタル試作、生産などのシミュレーション技術で開発期間短縮、 生産垂直立上げ、高品質保持、コストダウンなどに役立てています。営業、サービスも販売、顧客満足度の向上などに活用しています。 そのデータベースは次の商品に活用、さらに効率の高い PLM へとスパイラルに事業を好転させる原動力になっています。 中小企業でも PLM の考え方は事業の効率化、次への展開に有効に活かせるでしょう。

「小企業の EMS 構築の目的と維持について」(第2回) 技術士(機械・総合技術監理部門) 萩野 太郎

2.維持し続けるためには
 ISO14001 の認証審査登録をすることが望ましいことはわかっていても、その構築と維持に手間がかかること、 またコンサルタントや審査機関への支払いのみならず、社内で貴重な人材を割いて1年間も投資を行うので、 導入に際し下記の付加した活動を併せて展開することにより、継続的な活動になる事を狙うことが有効です。
・ISO14001 の要求事項に目的、 目標及び実施計画があり、コストダウンにつながるテーマを選定する。 例えば徹底した省エネ、リサイクル、廃棄物の削減、歩留りの向上、物流の改革など費用発生の削減 をめざした課題を取り上げ、組織をあげて改善を続ける。ISO14001 は認証審査登録後も継続的な改善 が要求されている、 組織をあげて取り組み、経済性向上を追求することにより維持費の一部を吸収する。
・著しい環境側面に、取り扱う製品やサービスのもつ環境側面を深く追求し、製品の改善や取扱品の範 囲を広げて、より顧客のグリーン調達方針に沿う製品提供やサービス提供への志向を強化します。 ISO14001 の認証審査登録後費用発生の削減活動では行き詰ることがあり、本業で取り扱う製品やサー ビス活動の中で環境対応の改善を継続的に展開することが極めて重要であり、また組織活動にとっても その活動の中から効果を見出すことができれば活動が継続すると考えます。
・構築物や設備などあらゆる事業活動の道具立てに対し、点検の強化や修理サービスの徹底により使用 期間の延長による長寿命化を図るなど、従来のやり方を環境対応の観点から大幅に見直し、特徴のある 組織活動の構築を目指すことにより、投資削減などに取り組み活動を継続させます。
・OA 化が進展している中で、構築した文書の管理やデータの集積と解析などは、簡潔なシステムの採 用により、運用に伴う維持管理コストの削減を狙う。また、データの入力や文書の配布などにも展開出 来るので、組織として負荷が尐なくて長続きの出来る体制の構築にも結びつきます。
・認証審査登録及び更新審査を通して構築し維持し、文書の見直しなどの中で、小企業に合った出来る 限りシンプルな EMS の構築をめざすことも大事な要素です。 これらの EMS 構築には、実績と経験豊富な神奈川県技術士会が相談と支援に対応します。   以上

お役立ち最新情報

[技術士によるセミナー] 

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平成19年度セミナー
(9階 第2研修室)
11月29日(水)
(夜)
テーマ:「中小企業の省エネルギーと環境経営」
技術士(機械部門)遠藤 民夫

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技術窓口相談(無料)
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11月2日、11月9日、11月16日、11月30日
12月7日、12月14日、12月21日
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随 時 ・派遣は、川崎市内の中小企業で1日(2時間)程度
・派遣回数は、同一年度で1企業1回
専門家派遣(有料:半日 12,000円、1日 24,000円) 随 時 派遣回数は、川崎市内の中小企業で1企業あたり以下の費用をご負担いただきます。(有料)
・半日(3時間程度)の場合は、20回まで。12,000円/半日
・全日(6時間程度)の場合は、10回まで。24,000円/日
川崎市中小企業サポートセンターとは?
中小企業サポートセンターは、中小企業を応援する総合的な支援機関です。
主な支援事業は次のとおりです。どうぞご利用ください。
★総合相談窓口 ★専門家相談窓口 ★人材育成セミナー ★専門家派遣事業
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2007年11月 1日 発行 発行責任者:かわさき技術士クラブ 代表幹事 武藤文男
E-mail: f-mutoh@df6.so-net.ne.jp

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