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「新産業創造センターでのセミナー開催の意味」
川崎市産業振興財団 事務局長 小泉 和明
11月から、貴センターとの共催で技術セミナーがスタートしました。 今回初めてかわさき新産業創造センターKBICでの実施となります。 前回この欄に書かせていただいたときにも記しましたが、KBICの使命は「起業、新分野進出の支援」ともう一つ 「市内企業のものづくり技術の高度化支援」があります。そのため技術コーディネータを配置するとともに、 ものづくり工房に作業台と工作機械を用意し、CADCAM室には3次元CADのソリッドワークスとインベンターさらに3Dプリンター、 3次元精密測定装置を用意し各種講習会を実施してきました。 私は、KBICを3年間運営した後、現職になりましたが、財団のサポートセンターでの様々な相談や支援事業で技術系のセミナーを実施しているのを、 市内企業の皆様から見て、産業振興財団の技術系の窓口を一本化することがサービスの向上につながるとの思いを持っていました。 それには技術コーディネータがいて、設備もあるKBICが最適です。今までもKBICの講習会の講師をお願いしたり貴センターとは連携がありましたが、 今回共催セミナーを実施することで一元化が図られ、市内のモノづくり企業の皆様から川崎市におけるモノづくりの相談窓口はKBICとの認識が広まることと思います。 今後に期待します。
「新規事業化にあたってのマーケティング分析」
技術士(機械部門) 伊藤 精二
企業において、新規事業化は大変重要な課題だと思います。
事業機会の発見~事業成功の戦略立案が重要で、それには基本的なマーケティング分析が有効です。
そのプロセス概要と各手法の概略、キーワードの英語表現を下図に示しますが、上から下へ、左から右へ!という手順で進めていきます。
1) 3 C分析:
顧客、競合、自社の3つの“C”の視点から分析し、市場環境と顧客ニーズの把握、競合の動向分析、
自社の強み・弱み分析で、内部・外部環境分析を行い、「顧客の選択」「競合との差別化」「自社資源の集中」戦略の検討です。
2) PEST分析:
政治, 経済, 社会, 技術 の外部環境要因から、
現在・将来の事業活動に影響を及ぼす可能性を把握します。
3)成功要因:
市場での事業成功要因を、顧客の購買決定要因(顧客特性)、競合との差異化、製品特性等から分析します。
4) 4 P分析:
「何を」「いくらで」「どこで」「どのように」の戦術を、「製品」「価格」「流通」「販促」の4つの組合せで検討します。
5) 5 F分析:
5つの脅威、①業界内の競合を中心に、②新規参入による競争激化、③代替品の影響による収益性低下、
④買い手(販社・消費者)の値下げ要求、⑤売り手(仕入れ先)の値上げ要求などの要因から市場の魅力を分析し、
市場機会の発見→市場の細分化→ターゲット市場の設定→自社製品の市場ポジショニング設定を行います。
6) SWOT分析:SWOT 4要素から、競合と自社分析、
S*W/O*Tで内部/外部分析、S*O/W*Tで「攻め」/「守り」の戦略へと展開していきます。
そして、結局どうしていくのか? の「基本戦略」を明確化が重要だと思います。
「職場リーダーの問題解決力養成のポイント」
技術士(経営工学)和田 吉正
(財)商工総合研究所が行った中小企業人材活用調査結果(平成23年)を見ると、
6割強の企業が“マネジメントができる人材”や“業務改善を提案できる人材”が不足していると回答しています。
また、会社が行う能力形成の目的の主なものとして、“問題解決能力の向上(58.4%)”が挙げられていました。
ところが、“思うように成果があがっていない(64.2%)”というのが現実のようです。
それでは、どうすれば成果が上がるのでしょうか…。以下に、成果につなげるポイントを挙げてみました。
1.リーダーの心構えを養う…「問題解決能力の向上」と言うと「問題解決手法の習得」を連想しがちですが、
それでは片手落ちです。職場の問題解決を推進するには、先ず、部下やスタッフの問題意識を高める必要があります。
職場リーダーには、推進の“パワー”と“リーダーシップ”が要求されます。“動機づけ能力”も要求されるでしょう。
パワーには、職権力、人脈力、人間力、情報力、専門力などが挙げられます。
実際の場面では、部下の能力と意欲レベルを踏まえたパワー行使を検討し、
動機づけ理論を活用し、状況対応型のリーダーシップを行うことがポイントとなります。
2.改善テクニック…職場リーダーの役割を一言で言えば、“現場の生産性向上”と言ってよいでしょう。
ですから、「問題」とは何かと言うと、それは“放置しておけば生産性に悪影響が出るもの”で、
“職場リーダーが何か処置をとらなければならないもの”を意味します。職場には、品質、コスト、納期、安全、モラール、環境など様々な問題が存在します。
気を付けて欲しいのは、「問題点を明確化する」ことと、「原因(真因)追究をしっかり行う」ことです。
この段階で役に立つのが、“プロセスアプローチ”や、
QC手法の“特性要因図”“チェックリスト”“管理図”“ヒストグラム”“散布図”及びIE手法の“工程分析”“稼働分析”“動作研究”などの改善テクニックです。
問題点が明確になり原因が掴めれば、解決策は見えてきます。
そんなに難しい手法を使わなくても、日常的な生産職場の問題を解決に導くことはできるものです。
以上の内容は、下記セミナー(無料)で詳しく解説します。興味のある方は是非ご参加ください。
連絡先URL…http://www.kawasaki-net.ne.jp/seminar/event/28-12/20161207solution.html
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リーダーの問題・課題解決力養成講座 ~リーダーの心構えと改善テクニック~」 技術士(経営) 和田 吉正 |
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