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「ご挨拶」
川崎市産業振興財団 理事長 曽禰 純一郎
NPO法人かわさき技術士センターとしての新たなスタート誠におめでとうございます。
この10年、かわさき技術士クラブとして積み重ねた実績のうえに、
NPO法人として、これまで以上に社会的な責務と役割を担う決断をされた皆様に深く敬意を表したいと思います。
会員の皆様には、日頃から当財団の事業運営にご支援・ご協力を賜っていること、
また、かわさき起業家オーディションには毎回多くの方に会場にお越しいただき、
ビジネスプランを発表する応募者を温かく応援していただいていること、に対し改めて感謝申し上げます。
また、昨年は、東日本大震災に対応した川崎市の緊急経済対策の一環として実施した受発注コーディネート事業では、
直接市内企業を訪問し、受注状況、得意技術、経営課題などの調査を中心的に担っていただきました。
今、市内企業を取り巻く環境は、「6重苦」に加えて、円高・電気料金引き上げなど一段と厳しさを増してきています。
こうした時こそ、工都100年産業のまち川崎の企業がもっと元気になり、我が国の経済を牽引していかなければなりません。
当財団も、市内中小企業の支援と新事業・新分野創出支援という設立の原点を再度確認し、職員一同努力してまいります。
技術士の方々のお話を伺うと、一人ひとりがさまざまな技術分野で豊富な経験と高い専門性を有する頭脳集団であると感じています。
科学技術立国の日本、ものづくりのまち川崎の産業を一段と活性化するためにも、今こそ皆様方の一層の活躍が求められていると思います。
かわさき技術士センターの今後益々の発展をお祈り申し上げます。
「NPO 法人かわさき技術士センター発足に当たって」
会長 肥沼 徳寿
NPO法人かわさき技術士センターは2002年から10年余にわたり川崎市産業振興財団が主催する
かわさき起業化オーディションビジネス・アイデアシーズ市場を支援し、
同時に中小企業の支援活動をして参りました任意団体「かわさき技術士クラブ」が衣替えし2012年6月に発足したものです。
我が国の企業数は、廃業率が起業率に比べて大きいため年々減少しており、経済の活性化にとって好ましい状態にありません。
又我が国の中小企業数は、全企業数の99%以上を占めて産業基盤を支えていますが、
近年の社会環境の変化により廃業に追い込まれるケースも多くなっておりその結果、
蓄積した技術や技能等が廃棄される例が増えており、このことは社会にとって大きな損失であります。
起業率を高めるためには、誰もが起業をし、事業を経営し、その結果を社会に還元することが
個人にとっても社会にとっても望ましいという考えが、市民の間に定着することが望まれます。
又、中小企業が環境の変化に適応して生き残り発展することは、国の経済の活性化にとって望まれることであり、
その結果として中小企業が保有する技術や技能も継承されます。
そのような状況におきまして私共NPO法人かわさき技術士センターは起業をしようとする方々を発掘支援するとともに、
中小企業が環境の変化に適応し発展できるように、マーケティング、新分野進出、新商品開発、工場管理、知的財産、技術提携、
海外進出等の支援、又技術の発展、継承、保存のために、研究会の実施、工場見学・展示館等の訪問や交流、記録活動等を行います。
我々はNPO法人かわさき技術士センターの設立によって、活動結果等を情報公開することにより、
市民からの信頼を得て目的がより効果的に達成されることを期待しております。
その結果、これらの活動を通じて科学技術の振興と経済活動の活性化に寄与することが出来ると考えております。
(エネルギー)「中小企業の省エネ、節電対策」
技術士(建設部門) 横井 ツヤ子
中小企業向け電気料金は、今年大幅な値上げが予想されております。
さらにエネルギー政策の見直しから今後も上昇していくことが懸念されております。
これまで電気料金は企業にとって経常的必要経費に過ぎなかったのですが、
今後は継続的に削減を迫られる経営課題となっていくことでしょう。
さて川崎市の中小企業は節電に対しどのような対策をとってきたのでしょうか。
「もう十分やってきた。」「これ以上は乾いたぞうきんを絞るようなものだ。」という声を聞きます。
しかし企業の省エネ支援活動をしている私ども技術士からみると、対策の余地はまだ十分に残されております。
昨年度産業振興財団では、川崎市内の中小企業に対し受発注コーディネート事業を実施しましたが、
そのなかで企業の節電対策実施状況を問う調査を行いました。その結果を示します。
節電の取組みを「している」と回答した企業は調査企業全体の94%にあたる209社でした。
さらに具体的な取組内容を回答した180社について内容を調べ、分類してみました。
- 一般的な運用による節電(こまめな消灯、エアコン温度の設定、照明の間引き他)・61%、109社
- 省エネ機器への変更による節電(照明のLED化、大型エアコンを小型に変更他)・・14%、26社
- 作業時間変更による節電(残業の制限、休日出勤の抑制、サマータイムの採用他)・ 8%、15社
- 機械設備の運転変更による節電(使用時のみ電源ON、集中使用、時差投入他)・・・10%、18社
- 契約方式変更による節電、その他(オンデマンドの採用、契約電力の変更他)・・・ 7%、12社
結果は、節電をしていると回答した企業の6割強が①の一般的な運用による節電でした。
②~⑤にまで拡大して節電を実施している企業は4割弱にすぎません。
①~⑤の分類には()内に示したように様々な節電対策メニューが含まれています。
これらを考え合わせると、市内の中小企業の多くは、限られた少ないメニューの中でしか
節電対策を考えてこなかったのではないでしょうか。
一方この調査では、ごく一部の企業ですが数社で共同組合を作り電力を安く買っていると回答した企業もありました。
節電対策に積極的に取り組んでいる企業も市内にはあるのです。
節電対策にはいろいろなメニューがあります。
ぜひ検討され、電気料金の値上げを取り戻せるような節電に取組まれることを願っています。
お役立ち最新情報
[技術士によるセミナー(予定)] (現場経験に基づくホットな内容)
メニュー | 日 時 | 内 容 |
平成24年度 技術セミナー (18:00〜20:00) |
2012年10月19日(金) | 「蓄電と電力制御の技術」 技術士 渡辺春夫 技術士 佐野芳昭 | 2012年11月16日(金) | 「発電と省エネの技術」 技術士 増田久喜 技術士 磯村正義 | 2012年12月19日(水) | 「省エネと技術経営」 技術士 肥沼徳寿 技術士 佐々木久美 | 2013年1月16日(水) | 「リスク管理と営業秘密管理」 技術士 和田吉正 技術士 武藤文男 |
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