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「ものづくり補助金と技術士の活用」
技術士(化学部門) 佐々木 久美
我が国のものづくりを支えてきた中小企業は多様な技術開発の担い手であり、その支援策の一つとして補助金制度があります。 皆様御承知の通り、既に「新ものづくり補助金」の公募・審査が開始されております。 この制度は、新技術開発に基づいて「革新的なものづくり」に挑戦したい中小企業にとっては使い勝手の良い補助金制度ですので、 今後も積極的に挑戦されることをお勧め致します。 しかしながら、日常業務で多忙な中小企業の皆様にとっては申請書の作成は少なからず面倒な作業かと思います。 一方、「ものづくり」技術分野は今般新たに用途ごとに再整理されましたが、多くの技術士がその現場で活躍しています。 技術士は企業での技術開発計画や事業計画、ひいては中期経営計画の策定立案という実務経験も豊富ですので、 補助金の採択を切望しておられる中小企業にとっては申請書作成の際には大いに手助けになるものと思います。 また、申請時の事業計画策定のみならず、無事採択された暁には、実行段階の技術コンサルティングや事後の 取り纏めの際にも心強い存在になれるものと思います。ものづくり系の中小企業におかれましては技術士と補助金を うまく活用して自社技術の高度化・多様化を果たして戴き、結果として技術士が御社の成長をお手伝いできれば幸いです
「3.11大津波に女川原発が耐えた理由から学ぶ」
技術士(機械部門) 遠藤 民夫
3.11東日本大震災に伴う大津波により東電福島第一原発は大事故となりましたが、
同規模の津波が押し寄せた東北電力女川原発は大参事に至らずに済みました。
なぜ、津波に耐えたのかについては東京新聞に「女川原発を救った先人の眼力(2012年3月7日)」として掲載されています。
女川原発建設当時の副社長(平井弥之助氏1902~86)が津波に備えて海抜14.8mの高台への建設指示を出し、かろうじて津波を免れました。
地震発生当初は地元住民の避難場所にもなっていました。
女川原発が津波にのみ込まれ福島第一原発と同様の事故を起こしていたら日本は立ち直れなかったかもしれません。
平井氏はなぜそのような適切な判断ができたのか調べてみました。
平井弥之助氏は原発建設当初、津波高さ3メートル(後に9.1メートルに改定)と想定されていた時期に、
貞観地震(861年)などの記録を踏まえ15mが妥当とし持論を曲げなかったそうです。
最終的に14.8mの敷地に原子炉建屋が設置され、地震で地盤が1m沈みましたが13mの津波に耐えたのです。
さらに冷却用海水の確保のため取水口内部に段差を設け引き波で取水できなくなっても
40分間冷却を続けられる構造としていたそうです(出典:東京新聞及び女川発電所だより11年6月号、8月号)。
大津波に対する備えが十分あったことがわかります。
リスクマネジメントで大事なことは「最悪の状態を正しく想定し、
それに見合った実施可能な対策を行うこと」ですが正にそのとおりの対策が行われていたわけです。
平井氏についてインターネットで調べてもあまり出てきません。
頑固な人で、役所の言いなりに動く人ではない「信念の人」であったことは分りました。
宮城県の太平洋に面した岩沼市の出身で近くの神社に津波の記録が残っていたため、その怖さを正しく理解していたものと思います。
東北三陸地方は地震と津波を過去に何度も経験しており、原発事故の被害の甚大さを想定したら
1000年に1度の発生頻度と言われる貞観津波を想定する必要があると思ったのでしょう。
一方、東電福島第一原発の津波対策については「東電福島原発における事故調査検証委員会中間報告」に
東電は平成20年時点で15mを超える津波の可能性に関する情報は持っていましたが、
十分な根拠がないとして判断を先延ばししていたことが示されています。
何事においても判断にはそれなりの責任が伴います。判断対象に大小の差はありますが、
その結果の重大性、物の本質を見抜く眼を養いたいものです。
「自動車の進化と部品産業」
技術士(情報工学) 久田見 篤
自動車が障害物を検知して自動的に減速するシステムをテレビのCMなどでご覧になった方も多いと思います。
これはカメラやレーザーレーダーなどを用いて障害物などを認識する技術を実用化したものですが、
自動車が自分で周囲の状況を判断して運転者が操作しなくても自動的にブレーキをかける機能は
これまでの自動車には無かった画期的なものだといえます。
国土交通省は将来に向けた自動運転車の開発を支援する姿勢を示しており、
今後はこういった自動車のロボット化ともいえる技術開発が進むと考えられます。
また、近年はハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、電気自動車、ソーラーカー、水素自動車など、
様々なエネルギーを利用する自動車の実用化が進んでおり、
今後は電気モーターを駆動装置とする自動車の普及が加速すると考えられます。
内燃機関の自動車が発明されて約130年がたった今、IT化とエネルギー革命の中で
自動車を構成する要素技術が大きな転換期を迎えている様に感じられます。
自動車産業は裾野が広く日本の経済発展を長く支えてきましたが、
1990年代に自動車づくりのグローバル化が進み海外生産の拡大や部品の世界最適調達などが進められた結果、
国内の自動車部品産業は大きな打撃を受けた様に見えます。
しかし世界的に進められた自動車づくりのグロール化は全てが成功したわけでは無く、
最近では国や地域の特性を活かした自動車産業の構造づくりを求める見直しも始まっています。
特に自動車のロボット化や新エネルギー活用、あるいはITSやスマートグリッドとの連携などは
日本が世界の最先端に位置して実用化を進めている領域であり、
日本の完成車メーカーが取り組む今後の新製品開発には日本の部品産業の活用が重要になると考えられます。
さらに、これまでは自動車に部品を提供していなかった企業がIT化や新エネルギー活用に関連して
新たに自動車部品を提供するメーカーになる可能性も広がると考えられます。
自動車の部品産業を支えてきた中小企業の多くはグローバル化の波の中で厳しいコスト競争に巻き込まれ
大きな打撃を受けたと思います。しかし、部品産業には次の新たな波が近付いているといえます。
品質とコストを追求して部品を安定に生産するだけでなく新製品の開発に協力して取り組む姿勢を持つ中小企業にとっては、
自動車の部品産業には新たなチャンスが含まれていると感じます。
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