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「テクノトランスファーinかわさき2014雑感」
技術士(総合技術監理部門)内藤 重信
今年も、7月9日(水)~11日(金)に開催された、テクノトランスファーin
かわさき2014に参加し、「技術士制度の紹介」や「活動事例の紹介」等、関連したチラシの配布や訪問客との会話を通して、
技術士の知名度向上と地域社会に貢献する技術士活動のPRに努めました。出展されている各企業の小間もゆっくり見物させてもらいましたが、
顔なじみの企業も徐々に増えています。担当者が毎年同じではありませんので、「やぁー、今年もよろしく」と声を掛け合う程ではありませんが、
そうした気分にさせられる場となりました。
そうした中にあって、3.11東日本大震災直後に、(財)川崎市産業振興財団が企画された「受発注コーディネート事業」で、
受発注コーディネータとして訪問した企業の一つが小間を出せる規模にまで発展されている姿を目にしました。訪問当時は、
受注状況の調査のためのヒヤリングだけでしたが、何かお手伝いができたような、うれしい気分になりました。
それにしても、出展による費用対効果が議論されている昨今、来年の出展の仕方はどうするのか。
今回の来訪者を含む名刺を交換した方々のフォローアップに期待がかかります。
「簡単にできる家庭での感電事故の防止方法」
技術士(電気電子部門) 増田 久喜
暑い日が続いています。夏は薄着であり、暑さで注意力が低下するためか、感電事故が最も増える季節です。感電事故の原因分析と安全対策といった、
トラブル対処の技術士仕事も増えてきます。
家庭での屋内配線は左の写真のような配電盤から行われますが、左端にある通電ブレーカの右に漏電ブレーカが設けられています。漏電ブレーカは、
屋内配線からアースに対して電流が流れたとき、つまり漏電があった時に電流を遮断して漏電による事故を防ぐ器具です。これは、
家庭の配電盤に一つしかありません。しかし、水を使う機器であるトイレにある洗浄便座には、次の写真のように専用の漏電ブレーカが設けられています。
そこで、同様に水を使う洗濯機などにも漏電ブレーカを設けましょう。
写真のような水廻りに設けてあるアース付きコンセントに差し込む製品が市販されています。
また、情報機器などで使用されている三つ口のアース付きプラグを変換アダプタで二つ口に変換しているものの、
緑色のアース線を未接続の状態で使用していませんか? 情報機器などでは、アース線に対してアレスタ(避雷器)や高周波バイパス用コンデンサを設けて、
外部からのサージを吸収するような設計を行うことが多いのですが、肝心のアース線が未接続では本来の機能が果たせません。
テーブル・タップも同様で、アース端子があるものを使い、アース線を必ず接続しましょう。価格は少し高くなりますが、安全を買うことができます。
「電池のいまとむかし」
技術士(化学部門) 渡辺 春夫
先月6月、学会に出張しましたので、それをネタに、ざっぱくに書かせて頂きます。私は、リチウムイオン二次電池を得意分野と公言している関係で、
2年に1度開かれるIMLB ( International Meeting on Lithium Battery )
と云う電池の学会に出席しています。今回の開催場所は、北イタリア、スイス国境コモ湖の湖畔の町コモ(Como)でした。風光明媚な湖畔の町とは言え、
なぜここで開催されたかは、後になってわかったのですが、ボルタ(Volta)が生まれ活躍した町だったからです。ボルタはボルタの電池の発明や、
電圧の単位のボルト(V)で有名な人ですから、皆様もご存じだと思います。ボルタの業績を展示した博物館、Volta Temple
(ボルタ寺でなくボルタ神殿と訳しています)
があります。現在では、アジアの日中韓が世界シェアを奪っている電池の技術の源泉が、ここにあるのだと云いたかったのだと思います。
湖畔の別荘が会場で、世界から千人以上が集まりました。今回特に変わったと思ったことは口頭発表の仕方です。昔は、
演壇で原稿を棒読みしてもなんとかなりました。今や、大型スクリーンの下の舞台を、身振り手振りを入れて歩き廻りながら話すのが主流になっていました。(
故スティーブジョブスのプレゼンテーションの映像がありますが、あれです。)日本人の発表者では、さすがに、これができる人はいませんでしたが、
中国人や韓国人にはいました。英語も達者なので、欧米生活が染みついた人達なのだと思います。日本人の海外留学が減っていることが課題になっていますが、
日本人、特に若い人は、積極的に海外に打って出て行く必要があると思いました。
このようなこともあり、残念ではありますが、日本の存在感が低下してきたことが印象的でした。リチウム電池は、1991年に日本が世界に先駆けて実用化し
、「失われた二十年」に拘わらず、大きく発展させてきました。しかし現在では、生産量において、韓国に抜かれ中国に追い上げられています。
今回の状況を鑑みるに、研究開発においても、量質共に同様な状況になりつつあるように感じられ、厳しい現実を直視し、追われる者の苦しみに耐え、
現状を打開していくのが肝要だと思いました。
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平成26年度 技術セミナー (14:00〜16:30) 川崎市産業振興 会館 9 階 第1研修室 |
2014年 10月8日(水) |
「知っておきたいリチウムイオン二次電池の安全化技術」技術士 渡辺春夫 「分かりやすいガスの分離・精製技術と分析技術」技術士 西田啓一 | 2014年 11月12日(水) |
「3D CAD による設計とは ~ Solid Works ~」技術士 磯村正義 「ロボットの実用化と技術開発の動向」技術士 久田見篤 |
2014年 12月10日(水) |
「これで納得! 電源回路にコンデンサが必要な理由」技術士 佐野芳昭 「電子機器の信頼性設計とFMEA解析手法」技術士 増田久喜 |
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