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「医療用画像診断装置・治療装置の進歩に想う」
技術士(応用理学部門) 西田啓一
最近、医療用画像診断装置の進歩を実感させられる体験をしました。
戦後永らく肺の診断は35mmX線フィルムで診ており、その後等身大の現像写真になりました。
長い間のアナログの時代から、今はデジタル抜きには話せない時代になっています。
少し前は、その場で医師から画像を見ながら異常の有無の判定を受けるようになりましたが、これもさらに進化して、
X線コンピューター断層撮影装置(CT)の時代になっていて、造影剤にヨードを使用するとさらに鮮明な画像が得られます。
私ごとですが、この装置のお世話になることがあり、胆嚢検査の鮮明な画像診断でガンと指摘されて、急遽手術を受けました。
初期ガンであれば内視鏡による軽い手術も可能でしたが、高性能な装置があっても患者が異常に気がついて受診しなければ役立ちません。
反省しても後の祭りでした。
一方、永らく腰の痛みを抱えていましたが原因が良く分からず、磁気共鳴断層撮影装置(MRI)で検査を受ける機会がありました。
結果、脊椎間狭窄症が判明し、狭窄の場所と程度が画像として診断されました。
比較的軽く、良い鎮痛薬も開発されて服用しており、特に外科的治療は不要になりました。
脳磁計、網膜光干渉断層計などが進歩し、血液検査では1滴でガンの種類が分かる時代が近づいています。
各種の粒子線治療装置も身近な存在になりつつあります。
異常を感じてから検査を受けるのではなく定期的な受診をしてこれら装置の恩恵を受けたいと思っています。
「化学物質管理はサプライチェーン連携で」」
技術士(総合技術監理部門、環境部門) 田脇康広
1.世界標準になったRoHS(ローズ)指令
電気・電子製品での鉛や水銀など有害6物質の使用を禁じたRoHS指令(特定有害物質使用制限指令)が2006年7月に施行されました。 当初、欧州域内の限定的な規制と思われましたが、日本、中国をはじめ瞬く間に世界標準になりました。 一気に浸透したのは何故か? 明快な答えがリオの地球サミットの「アジェンダ21」にあります。
2.RoHS指令の持つ意味
1992年6月、ブラジルのリオデジャネイロで「環境と開発に関する国連会議」(地球サミット)が開催され、 「持続可能な開発」という理念のもとに国際的な合意として「リオ宣言」とその実行計画「アジェンダ21」が発表されました。 アジェンダ21の第19章では「有害かつ危険な製品の不法な国際取引を含む有害物質の環境上適正な管理」が取り上げられ、 それが後のRoHS、REACH(リーチ)等の化学物質規制につながっていきます。つまりRoHS指令は国際的な合意に基づいた行動であるということです。
3.禁止6物質の管理情報・含有データの入手と提供
問題はここからで、いかに的確かつ効率的にRoHS指令の要求に応えていくかになります。RoHSでは均質材料毎に禁止物質の濃度管理を行います。 右図の電源コードを例に説明します。 単純な部品である電源コードですら6種類の材料で構成され、材料メーカを出発点に多くの企業(工程)を経て製品に組み込まれ市場に出ていきます。 このとき各企業で同じRoHS分析を繰り返すことは個々の企業にとっても、また社会全体にとっても大きな無駄になります。
4.サプライチェーンでの連携が最重要
グローバルに、年々拡大強化される化学物質管理や規制は、すでに一企業が自社で全て対応できるというレベルを超えています。 川上の材料メーカが保有する化学物質の分析データや情報をサプライチェーンを通じて川下の企業も共有することが非常に重要です。 まずはサプライチェーンの最新版管理を行い、データや情報の入手と提供について関係者で合意し、ルートを明確にする。 それを踏まえ市場から要求にすぐ対応できる「しくみ」を構築する。これがグローバル企業競争で勝ち残る必要条件と考えます。
「トリリオン・センサー」」
技術士(電気電子部門) 佐野 芳昭
センサーは視覚や聴覚などの人の五感に例えられるように、光や音などの自然現象や人工物の物理情報などを信号に置き換える装置です。
対象の情報をシステムが処理可能な電気信号に変換し、人間の能力を超えた高感度・高精度の情報を得ることや、磁場や赤外線などを検出することが可能です。
センサーの2014年の世界出荷統計では、約250億個・1.3兆円になっており、用途別の金額構成比では、スマートフォン・通信機器が45%で、
ついで自動車・交通系が17%、その他AV機器や産業機器などと発表されています。
スマートフォンには10個程度のセンサーが内蔵されています。
使いやすさや利便性を向上していて、イメージセンサーによるカメラ機能やGPSセンサーによる地図情報などは周知のとおりです。
あまり知られていないのですが、照度計や騒音計、水準器などの簡易的な計測器レベルのセンサーが内蔵されていますので、
アプリのインストールにより上記の計測などができる便利な道具にもなります。
車載用には数十個搭載されていて、高級車では100個を超えるセンサーが使用されています。
エンジンの電子制御が普及していることや、油圧が一般的であったパワーステアリングの電動化などにより、
燃費の向上やCO2削減など環境にも貢献しています。
最近の衝突回避支援などもすべてセンサーによる対人や対物などの検出と電子制御システムや認識技術の高度化により実現しています。
タイトルのトリリオン(trillion)とは1兆の意味であり、毎年1兆個のセンサーが使用される時代が10年以内にくるといった予測があります。
現在の需要からすると大変なセンサー社会になりますが、モノのインターネットといわれるIoT(Internet of Things)やビッグデータと無縁でないことがあります。
IoTは世の中に存在する様々な機器(モノ)をインターネットに接続して、相互に通信することにより、情報交換をおこないます。
ビッグデータは人やモノから発信される社会や企業活動に関連する大量のデータであり、
最近の例では、熊本地震での車からの位置や速度などの情報を活用した通れる道路情報の提供に貢献しています。
トリリオン・センサー時代では、センサーの低廉化や小型化、機能の集約化がすすみ、社会インフラなどのあらゆる部分がセンサーで覆われ、
ネットワークへの接続が容易になり、エネルギーや環境、防災、医療など現在では利用が少ない分野への活用が期待されます。
応用範囲の拡大はベンチャーや中小企業はもちろん、これからの創業や新分野進出を考える人や企業にとってもビジネスチャンスが増えますので、
注目していきたいものです。
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