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コラム 「目指すべき道」
技術士(総合技術監理・化学部門)小野 健雄
物事(仕事)には自分で「出来る事」、「やりたくない事」、「出来ない事」が有ります。 人(顧客)は出来る事にはお金を払いませんが、出来ない事とやりたくない事にはお金を払います。 多くの中小企業は親会社がやりたくない仕事を、競争しながら、希望する販売価格以下で受注し、 原価の削減と量をこなすことで利益を確保してきました。 この関係は“利益=(販売価格-原価)×量”という簡単な式で表わせます。 この原価削減の為には「カイゼン」、「ムリ・ムダとり」、「トータル原価ダウン」等の運動を行い、 量をこなすためには長時間労働をしてきました。 しかし、販売価格は付加価値を増すことで高めることが出来て、確実な利益が可能です。 これに挑戦するためには、自分達ではなかなか気付かない良い点や特徴を伸ばし、創造性を磨く必要が有ります。 他社には出来ない事が出来る会社になれば価格は自由に決められます。 1本100円のビニール傘が有りますが、3万円で3ヶ月待ちの付加価値の高い傘も有ります。 船長が方向を間違えれば、船は永久に目的地に着けませんし、最悪の場合には難破してしまいます。 これから目指すべき道は自分の価値を自分で決められる道です。 この道に向かっての新しい一歩を経験豊かな技術士と共に踏み出しましょう。
パワーエレクトロニクス
技術士(電気電子) 佐野 芳昭
パワーエレクトロニクス(以下パワエレ)は電子技術の一分野なのですが、
直流から交流への変換などの電力と電子と制御とをあわせた技術用語です。
パワエレは、次の各種の電力変換に用いられて、省エネに大いに貢献しています。
電力変換には、順変換(交流→直流;整流器)や逆変換(直流→交流;インバータ)、さらに、
直流変換(直流→直流;チョッパ、コンバータ)、交流変換(交流→交流;周波数変換)があります。
数W程度の電力処理から、高電圧(数kV)で大電流(数kA)を超えるような大電力を扱っており、
基本動作は整流やオンとオフのスイッチング動作になります。
応用範囲は広く、新幹線などの鉄道では省エネと乗り心地の改善や軽量化を実現し、
家庭ではエアコンや冷蔵庫、IH調理器など、パソコンや携帯電話の電源などでも省エネ化に貢献しています。
エアコンの例では、インバータにより温度制御にあわせてコンプレッサのモータ回転数を周波数可変させることによって、
省エネ化を図っています。
また、太陽光発電においては、直流から交流への電力変換装置(パワーコンディショナ)に使用され、
系統連系(発電した電力を商用の配電線に接続して運用すること)などを実現しています。
また、ノートパソコンや携帯電話の電源では、100Vの商用電源から直流電源を効率よく作りだすだけでなく、
二次電池への充電なども行っています。
パワエレにおいて、電力制御をおこなう重要部品は、MOSFETやIGBT(絶縁ゲート・バイポーラトランジスタ)などの
パワー半導体になります。
高耐圧・大電流化と高速スイッチング・低飽和電圧の実現が使用機器の低損失につながり、使用機器の高性能化と省エネに貢献します。
パワー半導体の2012年の世界市場は約1.3兆円と推定されており、5年後の2017年には約2.1兆円を超える予想があります。
これは、ハイブリッド車や電気自動車の普及による需要増加が期待されていることがあります。
また、電力需要の時間帯に依存しないように、二次電池を併用したパワエレの蓄電システムが開発・実用化されており、
電力使用の平準化・ピークシフトへの応用がすすめられています。
パワエレは太陽光や風力発電などの自然エネルギーを利用した分散型電源システムにとって重要な技術になります。
国内のパワー半導体は元気よく世界の最先端を走っていて、更なるパワエレ日本の底力が大いに期待されます。
スマートグリッドとスマートメータ
技術士(情報工学) 久田見 篤
将来に向けてエネルギー対策の見直しが進められる中で、
多様で分散的なエネルギーを効率的に使用するための仕組みとしてスマートグリッドが注目されています。
スマートグリッドとは元々は米国の送電網整備の構想から生まれた言葉で、日本での取り組みは不明確な面もありましたが、
平成23年7月に国家戦略室の環境・エネルギー会議で、「今後5年以内に高電圧を含めた総需要の8割をスマートメータ化し、
これによりスマートグリッドの早期実現を目指す」という方針が定められ、
同年11月には、スマートメータ導入促進に向けた政府の対応もまとめられました。
スマートメータの導入強化に依るスマートグリッド実現への取り組みが国として進められていると言えます。
このスマートメータとは電力の自動検針や遠隔開閉機能に加えて双方向性の通信機能を備えるもので、
電力会社などの供給者だけでなく消費者や第三者によるエネルギー情報の活用を目指すものです。
これまでにも大規模需要家には同様のメータが導入されていますが一般家庭などの小口需要家への展開はほとんど進んでおらず、
今後、国内で導入が必要とされるスマートメータの総数は約8,000万個と試算されています。
そのうち約2,700万個を有する東京電力では、平成24年3月からスマートメータの公開仕様検討を開始しており、
7月にはその検討結果を発表しています。
今後の仕様調整を経て、平成26年度からは東京電力管内でのスマートメータの導入が本格化する見込みです。
スマートメータは電力だけでなく、ガス、水道を含めて考えられています。
また、スマートグリッドでは供給エネルギーを効率的に消費するだけでなく、
自然エネルギーや再生エネルギーなどの現場で生産されるエネルギーの効率的な利用も目指しており、
電気、ガス、水道などの総合的な社会インフラとして重要な役割を果たすことが期待されています。
さらに、エネルギー情報の活用に関する新しいビジネスの可能性も十分に考えられます。
一般家庭や小規模事業所においても、単なる消費者ではなくエネルギーの地産地消を支える一構成員となることが期待されます。
今後のスマートメータの導入から始まるスマートグリッド社会への変化に注目してみてはいかがでしょうか。
お役立ち最新情報
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